有限会社 フジ化学
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【静岡】フジ化学(静岡県富士宮市、遠藤一秀社長、0544・22・4441)は、三価クロムによる黒色の化成被膜処理事業に乗り出した。白色、黄色に次ぐ3色目で、業界では黒色の量産化は少ないという。環境対応などから六価クロムの使用を控える傾向にあり、自動車部品などの受注獲得を狙う。先行の強みを生かし、初年度は黒色だけで年間4000万円の売り上げを目指す。
同処理は亜鉛メッキ自体のさび防止を目的に、後工程で亜鉛メッキの上にクロム被膜を形成する。従来の六価クロムによる化成被膜処理が欧州特定有害物質規制(RoHS)の対象になるため、代替処理として三価クロムによる処理のニーズが高まっていた。同社は03年に白色と黄色で三価クロムによる処理事業をスタートした。黒色はまだ処理剤メーカーが開発中のところが多いうえ、メッキ業者にとっても温度や濃度などの管理条件が厳しいため、量産化が難しかった。
同社は充実した管理体制を強みに、国内大手処理剤メーカーからいち早く黒色の供給を受けて、量産化した。すでに自動車電装品用部品2品目を受注している。今後さらに自動車部品などで三価クロムによる処理の需要が拡大すると見ている。
▲日刊工業新聞より(H18年3月16日掲載)
金属表面処理で着実に 障害者雇用にも積極的

(有)フジ化学代表取締役 富士宮市内で親族が経営していたメッキ工場が倒産。資金を提供していた祖父が富士市立鷹岡中学校校長を定年退職し、父親とともに新たに工場を立ち上げた。1966年、祖父の人脈と信用で富士市天間(現丸冨製紙富士根工場敷地内)で創業。電機亜鉛メッキ業を主体とした金属表面処理で、自動車部品や電気メーカーなど製造業の一翼を担ってきた。
 「高校二年の時、父が亡くなった。祖父と母、親族が油まみれになって働く姿。高校卒業後すぐに祖父の手伝いとして入社した。すべてが手作業。ゴム長靴にゴム手袋は着けていたが、塩酸やカセイソーダなどの薬品を浴びながら夢中で仕事に没頭した感じ」と振り返る。
 祖父から仕事を譲り受けたのが85年。88年祖父が亡くなった。そのころ同業他社に比べオートメーション化は立ち遅れていた。「根っから校長気質の祖父は、借金までして事業を展開することを絶対に許さなかった」
 バブルの真っただ中、、一念発起し、関係者の協力で工場を同じ天間地区内の丸冨製紙敷地内に移転。自動回転亜鉛メッキ装置を導入。翌年には全自動静止亜鉛メッキ装置第一号を導入し、順調に受注を増やしていった。
 「借金もしたが、念願の自動機が入り意気込んだ。が、初めての自動機であり、故障が多かったので苦労した」と話す。
 バブルが崩壊し、不況の風当たりは例外なく強かったが、「まじめに仕事をこなしてきた祖父と父の信用が土台になった」と感謝。95年に増資、02年には資本金3400万円に増資した。
 昨年1月、富士宮市小泉に小泉工場を新築。有機三価クロメートを使った亜鉛メッキの処理体制を整えた。有機三価クロムは人体や環境に悪影響があると指摘される六価クロムの代替として亜鉛メッキの防食剤に使われるもので、環境に配慮した新工場として他社との差別化を図っている。
 また、社会的な取り組みとして特筆すべきは障害者雇用にもある。88年に県立富士見学園の当時の園長、岩城賢さんと出会い、卒業生の受け入れ先として雇用を始めた。昨年、県知事褒賞を受けている。
 「当初は三人で一人前の仕事ができれば良いという意識だったが、今では健常者と同様に一人ひとりが重要な労働力。彼らが働きやすい職場を目指している」と話し、昨年11月には環境ISO取得に向けキックオフを行い、7月には品質ISOの同時取得を目指す。
▲岳南朝日より(H16年3月掲載)
金属表面処理化学の「フジ化学」が
富士宮市小泉に最新設備の工場

富士市天間、金属表面処理のフジ化学(遠藤一秀社長)は、富士宮市小泉に富士宮工場を立ち上げた。従業員30人のうち障害者が21人を占めるなど障害者雇用でも高い評価を得ており、その面でも視察や見学が相次いでいる。
 同社の創業は昭和41年で、61年から一秀氏があとを継ぎ、翌年、同じ天間地内に本社を移転するとともに工場を新築。その後、順調に業績を伸ばし、現在は住宅設備機器メーカーや自動車部品メーカーなど地区内外の50社を超える会社と取引があり、信頼を得ているという。
 富士宮工場は身延線沿いに建設し、ことし三月から本格稼動させた。建物は鉄骨造り2階建てで、延べ床面積は662平方メートル。その大半を占めるのが、富士地区では初めてという最新の「六価クロムフリー対応全自動静止亜鉛メッキ装置」。一列にすると100メートル近いラインが細長い楕円形で設置されており、フックにかけられた各種部品が自動的に液体槽から次の液体槽に移り亜鉛メッキされている。
 従業員の多くは部品をフックに掛けたり、メッキされたものをはずしたりするだけの作業のため、設備そのものが環境に優しい一方、働く障害者にとっても優しい職場になっている。
 同社では、「メッキというと、かつては3Kといわれたが、驚くほど改善され、全自動化によって大きな進歩を見せている」とし、近くの環境管理マネジメントシステムのISO14001の認証取得に向けた取り組みもスタートされるという。
 遠藤社長は、「新しい工場を地域の人々に理解してもらうとともに、従来の二倍の生産力を多くの企業に活用してもらいたい」としている。
▲富士ニュースより(H15年10月掲載)
亜鉛メッキ体制整備
有機三価クロム利用 環境考慮を強調

 フジ化学(静岡県富士宮市、遠藤一秀社長)は、有機三価クロメートを使った亜鉛メッキの処理体制を整えた。有機三価クロムは、人体や環境に悪影響があると指摘される六価クロムの代替として亜鉛メッキの防食剤として使われる。国内では導入企業は少なく、環境に考慮した体制を強く強調することで他社との差別化を図る。
 六価クロムの代替材料は無機の三価クロムや有機被膜などの処理があるが、「防食性が六価クロムより低い」(遠藤一秀社長)ことが課題。有機三価クロムは原料メーカーなどの試験で、六価クロムに並ぶ防食性が実証されているという。
 フジ化学は自動車部品などの亜鉛メッキを得意とする企業。「今後は職場環境、地球環境に配慮した企業理念を広く世間にアピールしたい」という。
▲日刊工業新聞より(H16年1月掲載)